事例紹介
CASE
自然エネルギーを有効活用した次世代型コンポスト施設
中央市 とよとみクリーンセンター 様
老朽化したコンポスト施設を一新。汚泥を肥料化するときに必要な熱を太陽熱からも得ることで、化石燃料だけに頼らない環境に優しい施設に生まれ変わりました。
様々なトラブルの元だった凝集剤の見直しや自動運転可能な機器の採用で、維持管理性も大きく改善しました。
- キーワード
- 自然エネルギー活用 維持管理性改善 循環型社会

施設概要
とよとみクリーンセンターは山梨県中央市にある、5つの農業集落排水処理施設の汚泥を受け入れ、肥料化する施設です。
施設名称 | とよとみクリーンセンター(山梨県中央市) |
施設種類 | 堆肥化施設 |
供用開始 | 平成4年(1992年)4月 |
処理対象 | 農業集落排水処理施設の汚泥 受入量: 12㎥/日 |
更新前の課題
- 供用開始は平成4年(1992年)4月で、施設の老朽化が顕著になっていました。
- 汚泥脱水時に、塩化第2鉄、消石灰を凝固剤として多く使用していたため、維持管理コスト高の要因となっていました。
また、施設の付帯設備では、配管の閉塞や絶縁障害など、消石灰が原因と考えられるさまざまなトラブルが頻発していました。 - ほとんどの機械設備が手動での制御となっていたため、施設の運転管理に負担がかかっていました。
当社の提案
- 機器点数を抑えることで処理フローを簡素化。機械設備は自動運転可能なものを採用し、維持管理負担を軽減。
- 遠心脱水機を採用し、凝集剤を消石灰から高分子凝集剤に変更。消石灰による配管の閉塞や絶縁障害の懸念を解消。
- 発酵時に必要となる熱源として太陽熱を利用できるよう、太陽熱温水器を設置。
- 化石燃料だけに頼らない環境に優しい施設となり、維持管理コストも低減。
更新前後の比較

適用技術
ロータマットスクリーン RM1型

ロータマットは捕捉・洗浄・搬送・脱水の4つの機能をコンパクトに一体化したスクリーンユニットです。
採用メリット
- ロータマットスクリーンクローズド型は集砂ピット付で、バキューム車で集めた汚泥を直接投入して夾雑物除去できます。
- ロータマットで直接夾雑物除去することで、汚泥受入槽や破砕機などを設ける必要がなくなり、処理フローが簡素化します。
- 維持管理コストが高い破砕機が不要となり、機器点数と維持管理費の削減に貢献。
SD遠心脱水機

遠心力を用いた高い固液分離性能により、様々な性状の汚泥に対応し安定処理を継続できる遠心脱水装置です。
採用メリット
- 複数の施設から汚泥を収集する場合に起こりやすい、流入汚泥濃度の変動があっても、安定して脱水処理することが可能です。
- 運転開始時・停止時の操作以外は自動運転が可能。洗浄も自動で行われるため、運転管理の負担を軽減します。
クリーンドライヤー&ユニット型発酵装置

低温除湿乾燥機「クリーンドライヤー」と発酵槽が一体化した装置で、乾燥・発酵時の臭気漏れが少なく、排熱や太陽熱を利用した発酵もできるクリーンなコンポスト化装置です。
採用メリット
- 密閉式のコンポスト装置のため、発酵時の臭気漏れがありません。
- 乾燥に用いる熱風は50℃程度と低温域のため、排熱や太陽熱を熱源として利用することができ、脱臭には生物脱臭装置を利用できます。