事例紹介
CASE
回転羽根の効果で濃縮性能を向上し、重力濃縮槽を年間を通じて安定的に運用
秋田県能代市 能代終末処理場 様
重力濃縮槽の汚泥掻寄機を「ロータリーフィン汚泥掻寄機」へと更新。汚泥のフロック化が促進され、濃縮汚泥濃度の高濃度化とともに、汚泥界面の低下に伴う分離液水質の改善が見られました。
濃縮汚泥濃度が低下しがちな夏季・冬季でも、安定した重力濃縮槽の運用が可能となりました。
- キーワード
- 機能強化 維持管理性向上 下水処理
概要
導入製品 | ロータリーフィン汚泥掻寄機 中央駆動懸垂型(ピケットフェンス付) |
納入年月 | 2015年12月 |
背景
- 汚泥の沈降を促進させ、濃縮汚泥の高濃度化を図りたい
- SS 回収率を向上させたい
- 夏季、冬季は濃度が低下する傾向にあるため、安定した濃縮性能が必要である
適用技術
ロータリーフィン汚泥掻寄機
- 分離液水質の改善(返流水負荷の軽減)
- 汚泥濃縮性の改善(濃縮汚泥の高濃度化)
- 従来の重力濃縮法と同等の維持管理法
- 濃縮汚泥の高濃度化による、後段の汚泥処理コストの低減
- 設置動力は従来の汚泥掻寄機と同等
導入効果
濃縮スラッジの高濃度化
季節変動による濃縮汚泥濃度の低下は確認されず、RFCの導入によって濃縮性能の改善に良好な結果を示しました。
濃縮スラッジ濃度
夏季(7月)導入前: | 1.4 % |
夏季(7月)導入後: | 2.9 %( 1.9 倍) |
冬季平均 導入前: | 2.4 % |
冬季平均 導入後: | 3.4 %( 1.4 倍) |
RFC適用前後の濃縮汚泥濃度の年間推移
SS回収率の向上
RFC導入前は、濃縮汚泥濃度が低下した夏季と冬季の期間、分離液SS濃度が増加していま した。十分に濃縮されなかった汚泥が分離液側へと流出したものと考えられます。
RFC導入後は、導入前と同等の分離液の水質を維持しながらも、濃縮汚泥濃度が上昇してい ます。また、RFC適用槽では年間を通して安定した運用がなされています。
濃縮汚泥濃度と分離液SS濃度の関係